イベント情報

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  畜産物の安全安心と美味しさを考える会−研究発表と講演会−  
  平成21年10月9日(金)
 
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」

イベント報告
 
研修会の内容
静岡県畜産技術研究所の最近の研究情報
@ 【安全で美味しい牛乳を作るには?】
近年、食品に関する事故などが多発、消費者の安全に対する関心が高まっている。
静岡県畜産研究所では、全国に先駆けて「ISO2200食品安全マネジメントシステムの認証」(食品安全の国際認証)を取得、安全な生乳生産のモデルケースを確立した。
今後認証をもとに一般酪農家に、アレンジしたIS02200方式の生乳生産システムを普及すると発表。
A 【苦労がなかなかむくわれないクローンの話】
優秀な牛を得るために、牛の改良は、自然交配から人工授精さらに受精卵移殖、さらにクローン技術が開発された。牛の改良の飛躍的進歩が期待されている。
しかし、クローン牛は、異常産や生まれた直後に死亡するなどの問題が指摘されているため、静岡県畜産技術研究所での安全性を確認するためクローン牛生産の試験を行い、クローン牛、クローン2世牛の遺伝子的正常性、成長、発育特性、繁殖能力の正常性、更に産肉性などの試験成果の発表があった。
B 【しずおか オンリーワン!豚肉】
やわらかい脂の旨味が特徴の仮称ジンファロックが完成した。
金華豚の「肉を柔らかくする遺伝子」の効果は、食味試験でも認められている。金華豚の良質な脂肪の性質を持ち、一度食べれば違いが分かる最高品質の豚肉である。
遺伝子による鑑別結果では、通常の豚にはない「金華豚の黒い毛色の遺伝子」を受け継いでいるため、一切れの肉からでもこの豚であることが鑑別される。
C 【豚肉の食べごろとおいしさの秘密】
豚肉は、一定期間低温保存されることで、肉は柔らかくなり、うま味成分は変化する。
この変化の過程で最適な「食べごろ」を判断する。肉の柔らかさ(シェアーバリュー)と、うま味成分から食べごろは、食肉処理後7日目頃が最適と判断される。
また、豚肉のおいしさとは、うま味成分のバランス、肉の柔らかさと、熟度のハーモニーである。

講演会 「 日本の食は安すぎる 」
〜これからの畜産が目指すべき方向〜 
(株)グッドテーブルス 山本 謙治先生
@ 日本の食は安すぎる。
「適正な価格」で食品を売る小売業者が居なければ日本の食は決して良い方向へはむかない。
A 今、食品偽装や事故はなぜこんなに発生しているか?
日本の「食」が安すぎるからだ。誰だって好きで偽装はしない。
適正価格が守られれば偽装する動機は減るはずた。管理・監視や罰則を強化しても偽装は無くならない。
B 安全性の確保は、人間の倫理感からしか生まれない。
倫理が発動するには、尊敬が必要である。尊敬が存在するには何が必要か? 今の食品製造業者に尊厳はあるか?
C 変わる日本、変わる食生活。
これからの日本の食を巡る市場は縮小する。「食」に関わる産業の市場規模は間違いなく縮小していく。
D 日本の「食」を守っていくためには。
消費者に訴求したいこと。
一つ、なにはともあれ「自宅で料理をする」
二つ、できるだけ加工度の低い食品を買う。
三つ、買う前に30秒「考える」
E 農産物を巡る環境の変化。
安心・安全・信頼の回復へ。
食品関連事業者にプレッシャーがかかる時代になった。
ようやく「食の危機」が叫ばれ始めたが、価格の引き上げには至らない。このタイミングを逃しては、食品価格の正常化を促すことは難しい。
JAグループとしてできる「食品のあり方」を提起すべき。マスコミ論調もようやく食の危機へ。
F マーケットイン型のマーケティング。
基本的に、マーケットインは農産物ではやりにくいマーケティング手法である。産地がやらなければならないこと。
説明型商品は、大手が主流をとりやすい。わかりやすい広告手法(TV等のマスメディア)産地がきちんと予算をとってマーケティングを行なうべき
G 高くても買ってもらえる「良い食」が生まれてきた。
日本の自給率を上げる卵。未来からやってきた牛 「短角和牛」
 
 
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